よー清水『絵がふつうに上手くなる本』感想

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図書館にあったので借りてみました。

絵がふつうに上手くなる?

本を読んでも上手くならないのは承知。また、絵柄が自分の好みではないのであくまで参考にと思って読んでみました。

感想の結論からすると、技法本ではなく、ビジネス本に近い印象をうけました。

参考になったこともあったので、自分の意見も絡めながら語っていきます。

ペンタブは板タブの大きめ

筆者さんはデジタル絵師さんですが、液晶タブレットではなく板タブの大きめのを使っているそうです。

自分も長いこと(とはいってもちゃんと描いてない)板タブを使っていましたので、板タブでいたい派です。軽くて安いし。なのでプロで板タブ派の方を見つけると嬉しくなります。

筆者の方は大きめの板タブを使っているそうで、その理由のは、手首だけを使っていると腱鞘炎になるからだとのこと、腕を動かして描くそうです。

自分はintuosのMサイズ(自分にとっては大きめ)を使っていたのですが、腕を動かすのがだるいので小さい板タブに戻そうとしてところなので逆ですね。小さい面積で動かすほうが手が疲れない気がします。

その辺は好みと使い方によりますね。

・・・どれも試してみないとわからないのが金銭的にイタイところ。

グリッド模写のすすめ

筆者さんはこの本で、まず初心者にグリッド模写をおすすめしていました。

先入観で形を見ない。最初はざっくり形をとらえ、徐々にピントを合わせる”作業”であると。

グリッド模写の本当の効果は1枚の絵に時間をかけやすいこと。あきらめて切り上げることなく、時を忘れて集中する感覚をつけることが大事。

これは同意できますね、余計な考えをすることなく、正解がわかっている場所をなぞるだけなので、パズルみたいに集中できるかと思います。

ただ自分はグリッド模写は勘弁・・・何度もやっています。

はっきりいってめちゃくちゃつまらん。これは正直『看板屋』の『作業』です。
(看板屋さんをDISってるのではなく、自分は向いてないということです)

全くの初心者が、脳内の間違った認知(顔はマルかいて十字描いて)にとらわれるのを破壊するためにやるのにはいいかと思いますが、ある程度『目トレス』(目で見て写実的に描ける)ができるようになったらグリッド模写”拷問”でしかありません。(それが永遠にやれて楽しいという人もいると思います)

『写実的に描くことだけが正義』と考え、写真の絵おこしみたいなものばかり描いていたら、オリジナリティのあるイラスト表現が全くできなくなってしまう弊害がある(自分はね)ので早々に切り上げるが吉だと思います。

この筆者の方は人物はアニメ絵が描ける感覚をもっているので、グリッド模写をやっても問題ないのだと思います。

自分は写実的にしか描けない、アニメ絵・漫画絵にどうしてもならないのが悩みなので、ある程度デッサンできるようになったら見ないで描くというのも大事だと思います。

Clip Studioはスマホなら1時間までは無料なのね

それ知りませんでした。へぇ~(次回の料金改革でどうなるかは知りませんが)

毎日1時間だけイラストチャレンジ!とかにいいかもしれないですね。

ただ自分はスマホの小さい画面で描くのはストレスでしかないので無理です・・・笑

上手い絵とは

筆者の方の『上手い絵とは』の定義は

  • 立体が表現できている絵
  • 伝えたいことが伝わる絵
  • 光を感じる絵

だそうです。

『立体が表現できている』というのは解釈に違いが出ると思います。自分は写実的な絵しか描いてこなかったので、いわゆるアニメ系の二次元絵で立体を感じさせることができるのって本当にスーパーすごいな~といつも思っています。

立体を描かないで立体が表現できる、その方法に苦心しています。ポリゴンや影を描いて立体的に見せるのは正直簡単です。立体に描けばいいから。

『伝えたいことが伝わる』というのは、ある意味イラストの最大目的ですよね。

商業イラストと芸術(アート)の違いは、商業イラストが「ある一つの目的が誤解なく全ての人に正しく伝わる」ものであることに対し、芸術は見る人によって受け取るものが違ってもいい、というものがあります。

もちろん作家の意図が伝わるったらそれに越したことがないですが。アートの場合は伝えたいことが伝わらなくてもいいかもしれません。

『光を感じる絵』に関しては、光を感じるとエモくなりますよね。

表現によっては光はなくてもいいこともありますが『上手く見える』ためには光があるとぐっと上手いように見えるということは間違いないと思います。

個人的には、上手く見える絵というのは、『構図と光(又は色彩)』が大部分なのでは、と思います

上達するために大切なことについて

筆者が言う、「上達するためにすべきこと」についてのあらすじは以下です
→は自分の意見です

  • 描き続ける、コツコツと毎日
    → これは反論の余地はないですね
  • 時間をかけて丁寧に、完成させる
    完成させるとは、私が描いたものですと堂々と言える作品にすること。
    目安がわからないなら1枚に最低10時間はかける
    時間をかけて丁寧に完成させることを何回も続ければ必ず上手くなる
    → これは間違いなく真理、これができる人とできない人の差
  • 観察する、資料を見る
    → 意外とインプットはできるんですよね、アウトプットが難しい
  • 他人の作品を真似する
     数えきれないほどの他人の真似x自分の美意識x経験=オリジナリティ
    → 模写は、時間がかかるのにSNSに上げるわけにはいかない場合が多いので、時間がない人がするには厳しいものがあるんですよねぇでもやらなきゃ
  • 絵を他人に見せる
    →自分的にはSNSはインスタ一択、平和だから。
    いいねしかつかないけど、UPするという意識だけでも違う。
  • 客観的に見る:少し離れる、数日たってから仕上げる
    →翌日見るとなんじゃこりゃ、離れて見ても何か変だが何が変かわからない、数日たったら見たくもなくなる、という悪循環😅
  • 試行錯誤する、考えるだけでなく必ず試す
    →ノルマ的に毎日やっていると、失敗も恐れなくなりますね
  • 楽しむ
    → なかなか楽しむ余裕はまだない

失敗を恐れない

「スポーツは手順を間違えれば大けがをすることもあるが、絵はどんなに間違っても危険はない」

失敗を恐れず、挑戦することの大切さは同意です。

まだ絵を描き始めたころは、紙をダメにすることが怖くて描き進めることができなかった。

高い紙、高い筆、高い絵の具を使うのが怖くて描きだせなかったけど、ここ2年くらい描くようになってからその恐怖心は少し収まってきたかも。とにかく何でも描き続けることが大事。

スポーツは怪我をするが、絵は危険はない、そう、確かにそう。

そうだけど・・・「時間を無駄にする」「画材を無駄にする」、デジタルの場合だったら「電気を無駄にする?」なにがしかのリスクはあるんですよね。

変な絵を描いてSNSにあげ、下手くその烙印を押されるリスクもあるし、変態と思われる場合もある。フォローも外されるかもだし、まあリスクゼロではないですね。

とはいえ趣味の中ではリスクの低い分野でもあると思います。

立体が描ければ世の中の全てが描ける(?)

と、筆者さんは言いますが、まあそんなこたーないよ😅

筆者さんの文鳥ちゃんを不透明水彩で模写して見ました。

形を立方体や円錐形でとらえて描く方法を解説されているので、興味のある方は試されてみたらいいと思います。

ただ、この本、とても厚いのですが、いわゆる『絵の描き方』についてはページ数がとても少ないです。

イラストを仕事にしたいと思う人が最初に読むにはいいかも

この本は、イラストレーターになりたいと思った人が、何から手をつけるか、売れるイラストとは何か、そして仕事のマナー(イラストレーターというか社会人としての基本マナー)といったことが、広く浅く書かれている本だと思います。

自己啓発本的な意味合いが多く、画力・技術の向上、筆者の方の技法を知りたいと思って読むとちょっと違ったなと思いました。

「絵がふつうに上手くなる」とはどういうことか、改めて考えてみるのもいいかもしれません。