シニア向け初心者パソコン教室のオンライン化に挑戦しています。Zoomを使ってみましたが様々な課題が発覚しました。
Zoomは未来に希望を与えるアイテム
新ウイルス騒動で外出の自粛が叫ばれている中、Zoomのようなオンラインミーティングのシステムは希望を与えてくれるツールだと思います。
今回の騒動が収束しても、例えば体調不良などで外出がままならない病気・高齢者の方もいらっしゃるでしょう。そういった方々とオンラインでつながることができると、いつまでも社会参加をしていただけるのではないでしょうか。
今は私が講師という立場ですが、逆に高齢者の方がご自身の知恵を生かして講師として活躍する場ももてるかもしれません。
最初の導入のハードル
Zoomは比較的導入が簡単ではありますが、それでも初回はインストールの必要があります。ダウンロードしてインストールする流れが出来る方でないと、先ず導入は不可能です。
また、スマホ・タブレットアプリでの接続はパソコンよりもやりやすいのではないかと考えましたが、スマホアプリをご自分でインストールできない方もいらっしゃるので、そういった方へのサポートも課題です。
また、ミーティングIDを入力する欄が少しわかりづらいため、マンツーマンでご指導しないといけない場面がありました。
分割画面・切り替えができない問題
講師から一方通行の講義形式の場合は、まだ進めていきやすいのですが、パソコン教室のような形態の場合、受講者様にワークをしていただきながら、授業を進めていくスタイルになります。
ですが、シニアの方々にとって、パソコンのウインドウを切り替えて作業するという技術はかなり難しいものです。
パソコンが2台ある方、パソコンとは別にタブレットを持っている方は、画面を分けなくてもワークをすることが可能ですが、一台のパソコンでZoomをしながらワークをこなすのはかなり難題です。
同じ場所にいて、手をとってご指導させていただくとできるのですが、遠隔指導でウインドウの切り替えの指示は大変難しいです。
どのように説明するのが適切なのか頭を悩ませるところです。
マイク・カメラの品質問題
これはシニアの方に限らないのですが、各自手持ちのパソコンに付属しているマイク・スピーカー、カメラの品質にはばらつきがあります。
特にノートパソコンにあらかじめついているマイクは品質があまり良くないものが多く、せっかく喋っていただいても発言が聴き取りづらいという問題が発生しました。
理想としてはヘッドセットをご用意いただくのが良いのですが、出費をお願いするのは申し訳なく、どうしたものかと悩むところであります。
↓ヘッドセットの一例
Zoomセミナーをやってみて、標準パソコンのカメラマイクよりも、iPadのカメラマイクのほうが非常に品質がよいということがわかりました。
メインカメラの切り替え?
Zoomは、接続している参加者全員の方の顔を見ることができます。
そのカメラの切り替えが今一つわかりません。話している声の大きい人の顔が写るのだと思いますが、自分でコントロールできないのが少し不自由です(コントロールできるのかもしれませんが、不勉強でまだわかりません)
ちらちらと顔が切り替わってしまい、少し気になる場面がありました。
電話に出ている間の会話が入ってしまう
ミーティング中に、お電話がかかってきた方が電話にでられると、その会話をマイクがひろってしまうというハプニングもありました。
電話などでミーティングを離れる場合は、ミュートにするということについてご説明すべきでした。
ミュートのボタンは普段は隠れていて、タップまたはカーソルをかざさないと出てこないので、これはシニアの方にはわかりづらい部分だと思います。
何を伝えるか
オンラインでは何を伝えるのかに非常に頭を悩ませています。
参加者の方それぞれのご要望があるので、全てのニーズを満たす最大公約数的な授業の組み立てが難しいです。
普段の教室でご指導する場合、個別の質問はその方のそばで、その方のみにお答えしますが、オンラインで全員が同じことを聞いていると、必要のない方にまでその内容について説明しなくてはならなくなります。
あまりマニアックな質問などについては、パスして別途個別でお答えするなどの切り分けが大事かもしれませんね。
接続できただけでも万々歳
オンライン勉強会としては2回、Zoomとしてははじめての開催で、課題は山のように発生しましたが、まずは接続できただけでも達成とすべきかもしれません。
マンツーマンレッスンですと簡単なことが、複数人の勉強会だとこうも勝手が違うのかと驚いています。全員の方の満足度を満たすのは並大抵のことではありませんね。
オンラインにはオンラインにふさわしい勉強会の内容や進め方があると思いますので、これからも参加者様のご協力をいただきながら経験を積んでいきたいと思います。