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カメラマンというお仕事

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少しだけカメラマンとしてお金を頂いていた時期があります。

はじめは趣味で撮っていたのですが、私の写真を気に入っていただいた方から、専属カメラマンとしての依頼を受けたのです。

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しかし、お金をもらって写真を撮りはじめると、私の写真はだめになりました。

芸術写真ではなく、報道写真になってしまったのです。

事実を客観的に、全体をとらえなければいけない義務が発生し、自分の良さだった個性や特色が消えました。

公開前提でいい写真を撮ろうと思えば思うほど、だめになりました。

報道なので、撮りたくない決定的瞬間も撮影しなければなりません、苦しんでいる人にカメラを向けてパシャパシャするのです。

それ以前の私は、気持ちを動かされたらシャッターを押していたのに。

それでも、好きな被写体だったので続けてはいたのですが、

あるとき、私が原点に戻ろうと、以前の素直な描写を心掛け、自由に撮ってみました、自分ながら気に入った作品ができました。

ところが、それがクライアントさんに、「今回はあまりよくないですね。」と言われたのです。

その時、私は、その後クライアントさんのために今後改善しようとは思えませんでした。

ああ、ずれてきてしまったなと。

なので、その次の仕事から、時間でカメラマンとして雇ってもらうのではなく、撮影した写真を、気に入ったら欲しい分だけ1枚ごとに買ってもらうことにしました。

写真は、時間でやとってもらうよりもかなり高額で値段をつけました。

ただし、決して法外なわけでなく機材や編集時間などが見合った額です。

これを認めてもらえたら、そのクライアントさんの仕事を続けようと思いました。

でもその結果、写真は売れなくなりました。

これが私の実力でしょうし価値でしかないのだと思います。

私はカメラの仕事をやめました。

そしてすっきりしました。

重いデジタル一眼レフカメラも高いレンズも処分して、もっと軽快なミラーレス一眼にすることにしました。

機材にこだわることなく、

写真を撮ること自体を楽しむ気持ちを取り戻したいです。