緊急のお知らせ、といってこのようなメール(正確にはLINE)が回ってきました。
📣緊急お知らです(!)
皆様ご注意 下さい。
[日本に震度10級の地震]というタイトルの動画が来たら絶対に開けないで下さい。
すぐに削除お願いします。
実際の動画ではなくスパムウイルスですが、携帯電話にある送金機能など銀行業務の情報を引き出すそうです。
現在、新聞にも報道されたそうです 。
周りの方にもお伝えして被害がないようにしましょう
このメッセージ自体がデマです
この内容を読んだ瞬間に、ピンときましたので、Twitterで検索しました。
すると案の定です。
震度10=これは怪しい
Twitterで上げてくださっている方もいるように、『震度10』というのは、存在しません。
そういういいかげんなタイトルのメールが送信されたということだ、ともとれますが、とにかく「怪しい」と感じました。
なので、Twitterで、『震度10の地震』で検索したら、やっぱりね、一発でわかりました。
この注意喚起自体がデマだと。
銀行業務の情報を引き出す?
携帯電話にある送金機能など銀行業務の情報を引き出す
とありますがこの文法がどうにもおかしいのです。
送金機能などの銀行業務の情報って何?をそれを引き出す?どういう意味?
携帯電話でしょう?動画と思われるものをクリックすると何かアプリかなにかがインストールされる?うーん??
もしも事象が発生しているなら、もうちょっと具体的な手法がきちんと書かれているはずです。
ただ怖そうなことを並べている脅しにしか見えませんでした。
新聞でも報道されている
これも、何新聞のどこに掲載されたかなど具体的情報なし。
ただの権威づけのためにもちだした単語に過ぎないと判断されます。
ヤフーニュースには、『チェーンメールだ』という報道はありました。
肝心の被害にあった報告が見つからない
実際に被害にあったという報告を、見つけることができませんでした、出てくるのは注意喚起と、それをデマだと否定する投稿のみ。
・・・以上のことから、私はデマと判断しました。
デマの見分けかた
ある意味直感が必要ではあるのですが、『拡散希望』『注意喚起』『できるだけ多くの人に知らせてください』などと称して、多くの人に行き渡らせようという意図のある文章は、まず最初に疑った方が良いかと思います。
それが”いい話”であってもです。
それはどこから来た情報ですか?
警察ですか?新聞報道ですか?被害者を直接知っていますか?
デマでよくあるのは『お友達の知り合い』『家族の学校の先輩』『職場の人の親戚』など、昔からある伝統的な微妙な近さの誰か知らない人、です。
複数の筋で情報の真偽を確かめましょう。
文章の中にあるキーワードを、情報の速いTwitterで検索するのも一つの方法です。今回は『震度10の地震』で検索してみました。
Twitterは玉石混交ですが、今回のようにデマであるかどうか、上に上がってきているツイートには判断材料にできるものがあるはずです。一つだけでなく複数を見てください。
いい話のチェーンメールの例
- これを見た人はできるだけ多くの人に拡散すると幸せになれる
- 心理テスト・○○診断
- 募金・輸血の依頼
- 幸運のお守り(写真であることも)
・・・一見、問題ないように思えますが、チェーンメールを受け取った側は『迷惑極まりない』のです。
チェーンメールの実体は↓以下のページも参考になります。
あなたが加害者になるかもしれない
用心に越したことはない、念のため注意するのだから何も悪いことはないのでは?
たしかにその通りです。注意喚起は悪いことではないので、実害がなければ良いとも言えるかもしれません。ましてや善意からの行動です。
しかし、それは結果論にすぎません。もし、これが別の内容だったら?
たとえば記憶に新しい事件で、『煽り運転の加害者と思われる女性』が拡散されて、実は無関係な人だったという事件がありましたね。
また、『地震で動物園からライオンが逃げた』といったデマを流して拡散させ、業務妨害で逮捕されたという事例もあります。
どんな情報でも、たとえそれが美談だったとしても、嘘はだれかに迷惑をかける可能性があります。
その話を拡散してしまった時点で、あなたも加害者側になってしまう恐れがあるのです。
↓こちらのブログが非常によく書かれておりますので良ければご一読ください。
しかし、その情報が「善」か「悪」かは結果論です。今回の件で不用意に情報を広めた人は、自身の情報に対するスタンスが変わることはないのですから、他の情報も同じように不用意に広めるでしょう。しかし、今度の情報は「悪」なのかもしれないのです。果たしてあなたは事の真偽に常に注意深くすることができるのでしょうか? 「念のために」リツイートを押す人は、残念ですが、その時点で受信側ではなく発信側になってしまうのです。
※太字筆者
万一チェーンメールを拡散してしまった場合は?
うっかり、本当のメッセージだと信じて友人知人に拡散してしまった場合、できれば訂正の連絡をした方が良いと思います。
不安になっている方もいるでしょうし、さらなる拡散を防ぐためです。間違っていたという情報を送るのはつらいことですが、教えてさしあげるほうがその方の為になるはずです。
注意喚起のチェーンメールに注意!
災害や犯罪の多い昨今です、最近は新型ウイルスなどの不安もありますね。多くの人が親切心から『注意喚起』のメールを回したくなる気持ちはわかります。
しかし、いったん落ち着いてください。そして、冷静にそれが真実かどうか拡散する前によく確かめてください。ご自身が注意深くなってください。もう一度聞きます、その情報は本物ですか?
悪いのはデマを流した張本人です、善意から拡散してしまった方も被害者です、ですが、騙されないように!
チェーンメールに引っかかってしまいそうな方は、自分は騙されやすいタイプだと身を引き締めてください。
いたずらに不安をあおるチェーンメールは、本当の災害や犯罪があったときに混乱を招く要因ともなりかねません。自らすすんで拡散してしまうことのないように、注意しましょう。