次なる問題は、空港とホテル間の足でした。仁川国際空港は、ソウルから電車でも車でも1時間半ほどの距離にあります。ホテルと空港の間の交通機関を考える初の韓国旅行、韓国語も挨拶くらいしかできなく、右も左もわからないので交通手段はじっくりと検討しました。方法1:公共交通、電車・地下鉄お金がかからないのは公共交通機関で、韓国にも直通特急はあります。ただし、それは空港からソウル駅まで。ソウルから忠武アートホールの直近の駅まではまたいくつか地下鉄を乗り換えなければなりません。私は駅、地下鉄もかなり苦手、地元名古屋であっても乗り場がわからなくて迷う人間なのです。ハングルがたどたどしくしか読めない私に、初めての国の初めての地下鉄はかなりハードルが高いのです。そうでなくても、ソウル駅の乗り継ぎは、乗り場の移動だけでも20分くらいかかるそうで、余分な時間もかかります。飛行機が韓国に到着するのが11時半頃、それから入国手続きをするなどして空港をでるまではすぐに1時間くらいは経つでしょう。ミュージカルの開演が8時ということは、7時には劇場についていたいもの、そうなると韓国での自由時間は6時間程度。地下鉄の移動などで時間をロスするのは非常にもったいないです。方法2:空港リムジンバスもう一つ手段としてあるのが、リムジンバスです。女友達はリムジンときいて、海外VIPが乗るような長いロールスロイスのようなものを思い起こしたそうですが(笑)そうではなく日本にもあるような高速バスのことです。座席は路線バスより少々上レベルだと思いますが。私は日本でこういった高速バスを好んで利用しますが、これがまた韓国という初めて訪れる外国のことなので、不安は否めませんでした。今まで行ってきた国々では、とにかくバスの時刻というものには信頼ができなかったのです。もしもバスが遅れたり、渋滞にまきこまれて間に合わなくなったりしたら、そう思うと二の足を踏んでしまいます。それに、何よりの不安は、行きのことよりも帰りの交通なのです。私が予約してしまった帰りの便は朝9時5分発。国際線というものは、2時間前には空港に到着していなければならないので、朝7時までには確実に空港についていなければいけません。つまり6時台。ソウルから空港まで1時間半かかるとすれば、5時にはホテルを出発しなければいけないのです。その時間だと、電車もバスも始発があるかどうかすら怪しいです。空港リムジンバスのバス停はホテルより少し歩いたところにありました。東横インの前です。飛行機に間に合うためには朝5時半より前に出発するバスに乗らなければなりません。そのバス停まで、もし迷ったらどうしようかと思ってしまう。グーグルのストリートビューでバス停の場所を確認してみました。ストリートビューの写真はレンズが広角になっているので、実際よりも距離感が遠く見えるのはわかってはいましたが、それでも結構な距離感を感じて不安になりました。道は広々と開けていて、ビルが立ち並び、バス停がすぐにわかるのかも自信がないし。空港方向と反対のバスに乗ってしまったらどうしよう、チケットは買えるのだろうかと心配はつきませんでした。方法3:空港送迎シャトル(タクシー)そうして検索していくうちに、韓国旅行の口コミサイトなどでたどり着いたのが『空港シャトル』というものでした。これはつまり大型の貸切タクシーです。空港からホテルなどの希望の行き先にダイレクトに送ってくれ、帰りもホテルまで迎えにきて空港まで送ってもらえるというもの。価格は決して安くはありません、往復で15200円ということでした。片道でも可能で、その場合は7700円。これは私が日本で自宅からセントレアに行くと、タクシーでちょうどこのくらいです。時間も1時間半とおなじくらいなので、日本のタクシーほぼ同額、タクシーが安いという韓国においてはかなり割高な料金設定かもしれません。ただ、なんといっても強みは日本から予約しておける点、翌朝のことも同時に予約できるので心配がないこと、運転手さんがすべて日本語ができるという点です。朝の不安を、空港シャトルタクシーによって一掃できると思いました。そのための1万5千円の出費は高くはないです。二人で行くので割れば7千500円。これで道に迷う時間、駅の移動時間の2〜3時間も節約できるでしょう。何より貴重な時間をお金で買えるわけです。私が予約したのはコリモという会社です。もと楽●天と契約していて独立したようです。7月27日夜に予約し、翌日に確定の返信がきました。その後2度ほど問い合わせをしましたが、どれも翌日には日本語で返信をくれました。メールの返信をしてくださった担当者は純粋な韓国人のようで、少しだけ不自然な日本語はあったものの、意思疎通に問題は全くなく、安心できました。空港送迎シャトルを予約できたおかげで、大きな不安を一つ潰すことができました。